あらすじ_06_09
テキサスの事務所とのテレビ会議の最後に、タスクリーダーとは画面越しに形だけの会話をした。彼からはねぎらいの言葉が。
トランクに荷物を詰め込んで、協力会社の技術スタッフ数人と月軌道ステーションへ向かうシャトルに乗る。
昨日にリーダー男と私用ラインで話をことを再び思い出す。戻ったら自宅に遊びに行くことを伝え、リーダー男は了解した。
前日に寝るときに理沙は、リーダー男会ったら今回こそ自分の気持ちを正直に伝えようと心に決めていた。
そこで断られればそれまでのことだ。今はお互いに多忙な状態、それにこれから先に別な出会いだってあるだろう。
月軌道ステーションで半日待たされて地球に向かう定期シャトルに乗る。協力会社の技術スタッフからはバカンスの事の楽しい会話が聞こえる。
そんな浮かれた会話も、理沙にとってはモヤモヤした気持ちの解消にもならない。仕事の資料を読み始めても頭に入らない。
2日間の旅の間、気晴らしに本を読み始めた。非現実の世界に没入することが一時的な解決になった。