あらすじ_07_04
地球のL1プラットフォームで次世代探査船の建造が始まった。地球各地の企業で部品の組み立てが進められ、
主エンジンは月のテスト施設でテスト済みのものが次々にL1に運ばれた。順調に建造が進めば来年には出航可能な状態になる予定で、
あとは乗組員の人選だけだった。ここで各企業、軍、エネルギー省三つ巴の権力争いが水面下で始まった。
理沙は新規タスクの立ち上げのために、メンタル女と一緒に次世代探査船プロジェクトからいったん離れることになった。
中核メンバーは半分以上メンバーが入れ替わっていて、理沙の後任には軍から士官が任命されてきた。
技術士官の出身である理沙と違い、新任の士官は原子力潜水艦の指揮経験もある少佐だったが、指揮官を感じさせない気さくな人物だった。
理沙は少佐にプロジェクトの経緯や作業記録、各協力会社との会議記録を引き継ぐと、東海岸の研究施設に移動した。
テキサスでの7年間の経験は楽しさあり、死線をさまようこともあり様々だったが、気分をリセットするには好都合だった。