あらすじ_07_05


茨城の研究施設と東海岸の研究施設との間で、事案の進捗状況についてのリモート会議が行われる。
毎月、定期的に行われているもので、茨城側の技術者はテストケースの状況について説明する。東海岸の技術者が質問し、
淡々と進捗していることが茨城側から説明される。ただし、課題事項は山ほどあり、
技術的な課題、予算の不足、そして一番の重大な課題事項は、実用化に向けた実証実験の実施時期だった。
プロジェクトのスポンサーでもある東海岸側のマネージャーは、奥歯に物を挟んだような発言ばかり繰り返している。
それに対して茨城側の技術者は、リスクを自分たちばかりに負わせていると反論し、予算の増額とプロジェクトの増員を求める。
会話は結局のところ噛み合わずに終わったが、エリシウム基地での悲劇がきっかけで立ち上がったタスクであり、
この先の世の中を支える新しい中核システムを作らなくてはいけない点では、互いの認識は一致していた。



あらすじ(7)表紙へ