あらすじ_10_05
少数精鋭の理沙のタスクチーム。投資回収のプレッシャーにも負けずに現実的なマスタープラン作成と、システムのデザインを進めた。
木星の苛酷な自然環境を考慮し、システムはできるだけメンテナンスフリーで、自己修復機能を必須とする前提とした。
「エンデヴァー」で何度か実験が行われた原子力ラムジェット機をベースとして、さらに大量の木星大気が採取可能なように大型化を目指し、
木星周回低軌道では、原子力ラムジェット機から受け取った木星大気からヘリウム3を精製し、輸送コンテナに詰め込むプラントを待機させる。
生産能力の向上については、原子力ラムジェット機の数を増やすことと、プラントの稼働率を上げる事で対応する。
ここまでのデザインは完了していた。課題は原子力ラムジェット機の大量製造と、システムを全体として制御をするため手法だった。
さらには、木星の現場で管理要員がリアルタイムで対応できるように作業ステーションも必要だった。
メンバーの一人が理沙に対して、コスト削減のために考えたアイディアを提案してきた。机上の空論だと理沙は最初のうちは思ったのだが。