あらすじ_10_09


自己複製ロボットによるプラント建設のアイディアは、上層部から酷評されたが、理沙にとっては想定の範囲内だった。
次のステップに向けてタスクチームは、予算獲得のための構築マスタープラン作成を進め、理沙は自己増殖ロボットの技術開発に探りを入れてあった。
理沙は元「エンデヴァー」船長から紹介された、航空機メーカーの技術員と会い、自己増殖ロボットの技術的可能性について意見を求めていた。
技術員は、翼に使用されている自己修復機能のある素材を発展させた、自己増殖する素材については実用化直前の段階にあったが、
この素材を何に利用するかということは具体的なアイディアがなく、理沙の考えている自己増殖ロボットについて非常な興味を示していた。
実現の可能性は現段階ではかなり低いものの、もし実用化できれば太陽系の開発が飛躍的に進むとの理沙の言葉に、
技術員は前向きに検討してみると答えた。企業向けの説明会の前での個別説明は理沙の立場にかかわるものだったが、
何かをせずにはいられなかった。そして、自己増殖ロボット技術に注目している人物は他にもう一人いた。



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