あらすじ_10_18


プラットフォーム設備の建設は1年近くかかり、作業を指揮する理沙の部下たちは昼夜関係なく働いた。その甲斐あってか建設は滞りなく進捗し、
その間理沙は、次のステップである大気精製プラントと、原子力ラムジェット機の建造準備に注力することができた。
プラットフォーム設備が木星に出発する日がやってきた。プラットフォームには推進モジュールが取り付けられ、6人の先発作業員が乗り込んでいる。
本部の指令室で見守る理沙は、プロジェクトが本格的に始まることを感慨深く思い、乗り組んだ先発作業員にはなむけの言葉を述べた。
推進モジュールが稼働し、プラットフォームがゆっくりと木星に向けて出発した。加速は長時間かけて行われ、木星到着は1年後の予定である。
支援輸送大佐の壮行会の時に会った軍の士官学校の同期から、木星ヘリウム3事業の先を見据えた軍の案件について相談をしたいと連絡があった。
同期と会った時に理沙は、木星のヘリウム3事業が本稼働する時を見据えて、太陽系内で迅速に作戦行動を遂行するために必要となる
揚陸艦の基本設計に参画してくれないかと打診をされた。理沙の技術力とプロジェクト推進能力を高く評価しての事だった。



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