あらすじ_11_02


木星資源開発局立ち上げの功績により、理沙は中佐に昇格した。軍からの出向者としては異例の昇格である。
作業プラットフォームが木星へ出発したあとは、理沙は生産プラントと生産型の原子力ラムジェット機の製造指揮に追われていた。
自宅の手入れはおろそかになり、大佐の孫娘の手助けは非常にありがたかった。孫娘は週に3日理沙の自宅のハウスメイドとして雇われていた。
仕事を始めて3週間が経ち、孫娘は理沙の家での家事にも慣れ、相場より高い小遣いも貰えるのでとりあえず満足していた。
部屋の掃除を淡々とこなし、寝室を終えると書斎兼作業部屋に移る。机の上の書類や本はできるだけ動かさずに丁寧に家具を掃除する。
机の上には、2枚のフォトプレートが置かれていた。どちらも理沙ともう一人女性が並んでおさまっていた。
日付情報を見ると、一つは30年近く前の写真で、背景には港の夜景が見えていた。
もう一枚の写真は10年前のもので、背景は繁華街にあるレストランだった。理沙と並んでいる女性はそれぞれ別人。いったい誰だろうか。



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