あらすじ_11_04


理沙の帰宅が遅いので、孫娘とはすれ違いの日々であったが、数週間ぶりのまとまった休暇に、理沙は孫娘と一緒に過ごすことができた。
お茶とお菓子で半日を過ごし、いつもはすべて孫娘に買い物を任せていたが、2人一緒に夕方まで商店街を歩いた。
つかのまの落ち着いた日の翌日は、地球/月L3での作業状況と課題事項についての会議。エネルギー省との次回会議のための対策会議である。
生産プラントの構築が遅延している中、作業者に負荷を今以上にかけることは理沙の頭にはなかった。
プラント4基が並行で構築中、一番順調に作業が進んでいるプラントBを先行して木星に送り、生産開始を早めることを理沙は現場と決めた
原子力ラムジェット機も1機完成に近いものがあったので、プラントBと一緒に木星に送ることにし、木星への出発を5か月後に設定した。
形だけの体面整えただけの生産体制と言われそうだったが、早めに生産を立ち上げて稼働とテストを並行して実施し、
発生した問題は構築中のプラントに即時にフィードバックする。走りながら考えつつ、裏で改良を行っているようなものだ。



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