あらすじ_12_17


以前、支援輸送大佐が退役したときの壮行会で会った、士官学校の同期から連絡があり、理沙は10数年ぶりで会うことになった。
彼は大佐に昇格していた。以前は軍の作戦指揮の担当だったのだが、支援輸送大佐の後を継いで部隊輸送に関する課題に取り組んでいた。
軍の部隊輸送については、地球/月周辺どまりで、火星への兵員輸送、さらに遠くの惑星についてはまったくの構想段階であったのが、
木星の資源開発の本格化で、現実味を帯びてきた。数千人の兵員を乗せた揚陸艦を数か月の期間で地球/木星間を移動させることも夢ではなく、
部隊輸送用艦船デザインのタスクを立ち上げるにあたり、技術とリーダーシップのバランスの取れている理沙はまさに適任だった。
木星の資源開発プロジェクトの終わりも見えてきて、軍に戻るという選択肢もあると理沙は考えていたのだが、
具体的に何をしたいかという考えもなく、どちらかといえば退役後の人生設計に気を取られていたところ、彼からの提案に理沙の考えは変わった。
次世代揚陸艦の設計は興味をそそられるものがあったが、理沙の考えはそのはるか先にあるものに向けられていた。



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