あらすじ_13_01
店が終わり帰宅する理沙。固定客も徐々に増えてきて閉店ぎりぎりまでねばる客もいるので帰宅は徐々に遅くなってきた。
店を始めた頃は、商店街の中では全くの新参者だったので果たして経営が成り立つかと思ったこともあったが、その心配からは解放されそうだった。
いつも寝る前には、ベッドの脇に置いてあるフォトプレートを眺める理沙。一枚はかれこれ40年以上前に撮った妹との2ショット写真。
そしてもう一枚は、メンタル女と並んで撮った自撮り写真。木星の作業プラットフォームAのオープンカフェでお茶した時のものである。
思えば、あの時にもっと深い話をすべきだっただろうか、彼女の表情の裏にあるものを読み取ってあげるべきだっただろうかと理沙は後悔していた。
彼女の乗ったタイタン行きの連絡船を見送り、その後は連絡を取ろうにも手段はなく、職務情報を調べようにもアクセスできない。
そして突然の訃報。いったいなぜといった気持ちから始まって、真相に迫ったものの、理沙自身が危機に晒される結果となってしまった。
とはいえ、いつかは面と向かって取り組まなくてはいけない課題でもあり、彼女のためにも生き続けなくてはと理沙はいつも思っている。