あらすじ_13_05


2度目に間近で見るタイタン。「エンデヴァー」の乗組員の一人として、着陸船の支援をした時の事をつい先日のことのように思いだしてしまう。
理沙は今日はじめてタイタンに着陸するのだが、シャトルの客室でシートに座り、外の風景を見ながら当時の緊迫した状況を思い起こした。
船内アナウンスが、大気に突入しGが徐々に上昇していることを告げる。コンソールの表示を「エンデヴァー」の遠隔表示で確認。
時々モニター通信の状態が悪くなることをパイロットに連絡する。了解の声が聞き取りづらい。理沙は再びパイロットに使用可能なチャンネルを確認する。
タイタン表面のレーダー表示から、着陸地点を再度選定する。岩が多いので新しい着陸地点を選定する。
アラートが鳴り、推進剤タンクの圧力異常を確認。パイロットが推進剤の量に異常がないのを確認したうえで着陸続行を告げる。
あたりが急に静かになり、遠くから理沙を呼ぶ声がする。突然に理沙は現実に戻された。どうやらうたた寝していたようだった。
窓の外にはタイタンの基地の着陸パッドと格納庫が見えていた。昔の命がけの航海とうってかわって、今日はごく普通の空の旅だった。



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