あらすじ_13_07


司法解剖が終わった遺体は、冷凍カプセルに入れられて既に地球への帰途についているため、理沙はメンタル女の遺体と対面することはなかった。
住んでいる部屋と遺留品は事故当時のまま保存されていたので、調査もかねて理沙は彼女の部屋に入り遺留品を調べ始めた。
寝起きしていたベッドは、少々シーツの乱れがあるほかは事故当時そのままの状態。メンタル女は眠るようにして亡くなっていたとの事。
机の上には開いたままの情報端末、メモ帳、食べかけのスナック菓子。当時異常に気付いたのは部屋の動体センサーと生体反応モニターとのこと。
住人すべてが監視センターの管理システムに見守られていて、住人ひとりひとりの生命活動をモニターし、衣食住の欲求にオンデマンドに対応していた。
にもかかわらず事故は起きてしまった。軍の管轄にある基地なので情報統制によりまだ事故は明るみになっていないが、
いずれ明らかになる事、理沙たち調査チームは世間に先んじて事の全容と真の原因を究明することが求められている。
理沙は机の引き出しの中にあるノートを手に取った。日記だろうと思った理沙は、あるページまで読み進んだところで驚愕しノートを閉じた。



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