あらすじ_16_21


理沙はしばらく考えたのち、上司に辞表を提出した。新型揚陸艦のプロジェクトについては部下に引継ぎを行い、軍を退役することを伝えると、
上司はまだ実現に向け課題も多いプロジェクトを離れる事に懸念を示していたが、軍法会議が結審して自分にとっての引き際がやってきたとの
自分の気持ちを伝えたところ、上司は考えるための時間が欲しいと言っただけ。理沙がプロジェクトに戻ると、リーダーは会議室で
概要のまとまった発展型プランについてプレゼンテーションを披露してくれた。まだ前提だらけのプレゼンテーションではあるものの、
実現可能な状態にまで作りこまれたプランは、自己増殖ロボット技術を最大に活用した完全自動建造システムによる輸送艦の建造。
軍だけでなく、開発局からの人材協力も前提としているが、もしゴーサインが出れば3年間で建造が可能なプランである。
全長は1800メートル。最大5万人の人員輸送または兵員輸送が可能で、単独で1年間の作戦行動が可能な輸送艦である。
あくまでも技術的に可能であることを示すためのもので、軍としては揚陸艦の建造が真の目的であったが、理沙の頭の中には別な考えが浮かんできた。



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