あらすじ_16_23


士官学校での話の内容について、理沙が咎められることはなかった。上司に辞表を受理されていたこともあり処分されることもなかった。
軍での最後の日は自分の私物をまとめて、上層部の要人に挨拶まわりをして、最後に理沙は上司の部屋に立ち寄り挨拶をした。
部屋を出ると、チームリーダーが出口まで見送りで付き添ってくれた。護衛の女性士官が2人の前に立ち長い廊下を一緒に歩く。
廊下の先に玄関があり、夏の日差しが差し込んでいた。理沙はふとどこかで見た光景だと気にしながらもリーダーと話を続ける。
女性士官の右手が腰のあたりに動いたところで、理沙はとっさに反応し体をよけた。振り向いた女性士官は銃口を理沙に向けていた。
チームリーダーが理沙をかばうように寄りかかった時、銃が発射され、チームリーダーの背中をかすめる。ほんの一瞬の出来事だった。
女性士官は付近の警備員に押さえつけられたが、彼女は連れ去られる間も理沙に向かって人殺しと何度も叫んでいた。
女性士官は高速艇に乗り組んでいた技術者と婚約していた事が後日わかった。事故後彼女は、いつか理沙に復讐しようと待ち構えていたようである。



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