あらすじ_17_02


長旅の途中で理沙の店に立ち寄った元上司。今回で2度目である。店で2人は先日亡くなった大統領の思い出話ばかりしていた。
1週間の東京滞在も終わり、中国に出発する直前に彼は再び店に立ち寄った。1時間ほど会話してそのまま理沙は空港に向かうバスまで見送る。
店に戻り、2時間遅れで開店してなじみの客に対応する。理沙が店を始めて2年になるが、なじみの客もできて店の経営が成り立つほどになった。
閉店した後、バスに向かうまでの間元上司から聞かされた話を理沙は気にしていた。理沙が軍を退役してから軍と開発局の関係に変化があり、
元上司でさえもその動向に関わることができず、揚陸艦プロジェクトもメンバー丸ごと引き抜かれて、軍と開発局が独自に構築した
直轄部署の管轄になってしまった。完全にブラックボックス状態である。その件が引き金となり元上司も1年前に軍を退役することになった。
元上司はとある筋からの情報として、理沙が退役直前にリーダーから説明を受けた、揚陸艦プロジェクトの発展型が動き出そうとしている事を聞かされた。
自分の手の届かないところで、何かが大きなうねりとなって動き出そうとしている。理沙にはそんな予感がしてならなかった。



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