あらすじ_17_19
長官から3年の期限付きで引き受けた仕事のつもりが、話がどんどん大きくなって、簡単には抜け出せそうにない状況に思えてきた。
長官との別れ際、苦言の一つでも言おうかと思ったが、やめた。3年間自分の決めた通りに任務を全うしようと考え理沙は家路につく。
帰宅後翌日には気持ちを切り替えて店に戻り、2人の店員と一緒に開店の準備をする。理沙が不在でも2人の店員は店をきちんと盛り上げてくれていた。
ただ一人、初老の社長は理沙が不在だったことを寂しく思っていたようで、2人はカウンター席で積もる話を長々と続けていた。
何か思い悩むところがあるのか、その日は酒の量が多く、すっかり酔いが回ってしまった彼は閉店まで一人残って眠ってしまった。
ようやく目が覚めて店を出ようとしたのだが、思うように体が動かないので理沙はタクシーを呼ぶことにした。
入り口まで彼の事を抱えて、タクシーのところまでたどり着いたのだが、抱いたままよろけそうになり危うく理沙は車道に倒れそうになったところ、
急に彼の体が動いて、理沙が抱きかかえられることになった。酔っているとは思えないほどに彼の腕の力は強く、ほんの一時2人の目は合った。