あらすじ_17_20


理沙は元マネージャーと再び自宅で会った。元マネージャーから数日前に送られてきた、物語のアイディアについて2人で議論をした。
物語のテーマとしては、理沙は特に異論はなかったが、果たしてこのような話を好んで手に取ってくれる人がいるのかと疑問をぶつけた。
最後のコンサートの日に何を思っていたのか、本人が亡くなってしまった今では推測するしかなく、裏付けとなる情報にも乏しい。
理沙が当時不思議に思っていたのは、亡くなってもしばらくは人気が続き、コアなファンの間では亡くなったことを現実と受け止められず、
ファンクラブの会員も減るどころか増えていたことだった。さらには超リアル立体映像で新曲まで作られてしまった。
クリスマスの夜に、自宅で観た彼女の立体映像に理沙は再び圧倒され、自分など彼女の足元にも及ばないと思った時の屈辱感。
異常とも思える映像だったが、その事が歌手になることを諦めさせ、理沙はその後米国で軍隊と開発局での波乱の人生経験をすることになった。
もし書くのであれば、コアなファンのためにも彼女を究極まで神格化した内容に話を膨らませた方が面白いのではないかと、理沙は思いついたことを語った。



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