あらすじ_18_02


女性士官はただ一人、長い通路を浮遊しながら中央指令室に向かう。非常灯だけがついている通路は暗く、女性士官の与圧服のライトだけが先を照らす。
やがて広い部屋に出る。案内表示も何もないこの場所はシャトルが接岸するロビーになる予定で、沢山の人が行き交うはずである。
ロビーから分かれた交差路を曲がり、どこまでも上昇しているように見える坂を進んでゆく。坂は後方にも続いていて、ここは船体を一周する通路である。
通路を半周ほど行ったところで壁の色の違うトンネルに曲がり進む。トンネルは遠くどこまでも続いているように見えたが、
やがて途中にある垂直通路で立ち止まり、女性士官は床からジャンプして通路を上昇した。30メートルほど上昇しようやく中央指令室に到着した。
構造物むき出しの部屋だったが、中央には作戦用テーブルがあり、女性士官はテーブル端の小さなタッチパネルに手を触れる。
数秒後、タッチパネルにグリーンのランプが点灯し、周囲を取り囲むディスプレイに一斉に表示が現れた。起動チェックリストの読み上げが始まる。
10分ほど待つと、エアフローから風が吹き出してきた。気圧が正常値になったところでようやく女性士官はヘルメットを脱いだ。髪が風になびく。



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