あらすじ_18_05
理沙の隣の席で、同じく指揮官の一人である大佐は彼女の身のふりを観察していた。理沙の軍でのプロフィールは事前情報で熟知しており、
特にタイタン基地での事故において彼女が作成したレポートには非常に興味を持っていた。また、その後の木星周回軌道上での高速艇事故、
責任を問われ軍法会議に臨んだ時の毅然とした態度、自身の無罪を証明するための緻密かつ大胆な対応には、大佐は非常に心を打たれた。
士官学校の卒業式に来賓として招かれ、理沙が卒業生に対し、自分を信じたとえ一人で戦うことになっても信念を貫く大切さを説くスピーチを生で聞き、
彼女に対してさらに興味を持つことになった。今同じミッションで理沙と管理職として働けるとは非常に光栄なことだと大佐は思っていた。
もう一人、同じような気持ちを抱かせることになった人物がいた。その女性と会ったのは軍の研究施設で、彼女は軍幹部や学者たちを前にして
議論をしているところだった。聡明さが感じられる雰囲気があるが、発言には緻密に組み上げられたロジックと氷のような厳格な意志が感じられた。
隣に座っている理沙とは正反対の性格に見えるが、2人には共通点が感じられた。時間が止まったように見える美しさ。美魔女がふさわしい。