あらすじ_18_22
理沙の艦長就任式までの間、理沙は女性士官の案内で船の設備を見物することになった。動力区画、中枢システム、まだ整備中の居住区画。
移動用シャフトの中、2人は狭い空間の中で無言だったが、理沙は気持ちを抑えられなくなり思っていたことを女性士官に伝えると、
女性士官は自分が義理の妹の直子であることをあっさりと認めた。そして直子はいつか時間があるときに今までの経緯について話しますと言った。
2時間ほど船内を案内されて理沙と直子は中央制御室にたどり着いた。既に運用スタッフ10名ほどが待っていた。
3人の指揮官が揃ったところで理沙の艦長就任式が始まる。大佐、直子、その次に理沙が訓示を述べ、160人の追加スタッフへの引継ぎ式が行われる。
最後に、理沙が正式に艦長に就任するための儀式が行われた。直子が中央制御室の中央にある作戦テーブルに理沙を手招きする。
作戦テーブル端の小さなタッチパネルに理沙が手を触れると、グリーンのランプが点灯し周囲を取り囲むディスプレイに理沙の顔の画像と階級表示が現れる。
理沙は船の中枢システムに正式に承認された。しかし、この儀式が別な意味を持つことを知るのはまだまだ先の事だった。