あらすじ_24_11
噂が広まりすぎてもう止められないと観念したのか、大統領は緊急の会見で地球と木星が戦争状態に入ったことを公式に認めた。
揚陸艦の映像と仕様が公表され、1か月以内に木星に到着して失われた秩序の回復につとめると大統領はコメントした。
会見の場で記者から、失敗している政策からの回復に注力すべきなのではとの意見があがったが、大統領は秩序の回復が最優先であり、
エネルギー安全保障が守られれば他の問題も全力をあげて解決させると述べただけ。政治の失態から国民の目をそらしているだけだとの意見にも
大統領は反応しなかった。しかし、会見を見ていた理沙は、戦争状態にある事が大統領側から公表されたことでかえってやりやすくなったと思った。
もし隠し通されたままで木星での戦闘状態となった場合、事はうやむやにされて最後には無かった事にされてしまう可能性もあった。
理沙自身も存在を消されてしまうかもしれなかった。お互いにステージの上に立って戦い、自分の主張を最後まで通す事。
諦めなければ負ける事はないと理沙は思っていた。さらに味方を巻き込もうと理沙は次の手を使うことにした。