あらすじ_24_23

作業プラットフォームCに揚陸艦が接岸した。理沙と直子は艦長と対面し固く握手をした。理沙は自分が基本計画に携わった揚陸艦を散策しながら
複雑な心境だった。理沙と直子は諮問会議に参加するために、1週間後に地球に帰還する揚陸艦に便乗させてもらうことになっていた。
出発の前日、直子は理沙の部屋で2人だけになったとき、今後の不安について語った。理沙はその不安に対し、質問された事に正直に答え、
自分の見解を述べるだけだと呑気に構えていた。そして自分の軍法会議での経験を淡々と話し始めた。軍は懲戒になったが殺されたわけではないと。
当時世話になった弁護士と会いたいと、理沙はまるで諮問会議をピクニック行くかのように楽しんでいた。呆れて笑いしか出ない直子。
理沙は今まで見たこともない程に楽しそうな表情だった。理沙は書類棚の奥に隠してあるワインを一緒に飲もうと直子を誘った。
サイボーグになってからは一度も酒を飲んだことがない直子だったが、今回は一緒に飲んでもいいと心から思った。
ワインボトルとグラスを持って理沙のところに戻ると、理沙はソファーで眠っていた。穏やかなこと極まりない至福の笑顔だった。



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