あらすじ_25_03
会議が終わったところで、直子は一人の有識者から呼び止められた。専門は心理学だが、人類全体をひとつの生き物と捉える集団行動学や、
その考えをシステムに適用した場合の行動予測について研究していた。理沙の親友でありタイタン基地で謎の死を遂げた技術員とも繋がりがあった。
その有識者の紹介でとある技術者と3人で食事をすることになった。食事後に技術者と2人だけになった時、直子の父親の話になった。
両親は理沙と直子が20代のときに離婚して、その後互いに疎遠になったが、技術者である父親は研究所での仕事に没頭し、
その技術者は当時同僚だったとの事。事故等による身体的障害への解決策としてのサイボーグ技術向上に尽力し数々の成果をあげたが
ある日父親からサイボーグ技術の将来と、自身の究極の目標について聞いた時、夢物語でもあるが倫理的に許されるものか議論になった。
しかし現状打破のためには犠牲も必要だとの父親の意見に、技術者は自分から父親とは別れを告げて研究所を後にした。
後日談で、交通事故で瀕死の母娘2人が研究所に極秘裏に担ぎ込まれたことを技術者は知った。その娘の方が直子だった。