木星探査船「楊貴妃」
木星探査船「楊貴妃」は、中国が木星探査のために建造した有人宇宙船です。
宇宙船「ディスカバリー」と同様に、原子力推進システムを使用し水素やメタンを推進剤としています。
米国含めた西側諸国に対抗し、中国もまた木星の水素やヘリウム3資源に目をつけて2030年代から独自に木星探査を計画してきました。
原子力推進システムも自力で開発したものと公言していますが、実際には20世紀後半から地道に技術開発を行ってきた、
ロシアの技術が核心部分には多用されています。
宇宙船のデザインは、「ディスカバリー」と同様に船体中央部に長いトラス構造があり、
トラス構造の両端には居住区画および原子炉/推進システムが配置されています。
全体のイメージ図 |
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木星探査船「楊貴妃」の各コンポーネントについて説明します。
詳細は「木星探査船「楊貴妃」」もあわせて参照してください。
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<指令/居住区画> ●指令区画 ・コクピット、制御システム ・エアロック ●居住区画 ・乗務員用個室 ・休憩室、医務室 ・食堂、会議室 ・ユニットバス、トイレ <管理/作業区画> ●管理区画 ・食料倉庫 ・水、空気リサイクルシステム ・廃棄物再利用/微生物培養/ 食料生産システム ・エアロック ●作業区画 ・作業メンテナンス室 ・探査機格納庫 ・屋外シャトル格納庫 (地球への帰還時に使用する) |
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<連結構造物> ●連結トラス構造 ・電源/制御ケーブル用パイプスペース ・保守作業用内部連絡通路 ・通信用アンテナ <動力制御/貯蔵タンク群> ●動力制御 ・電力制御システム ・原子炉制御進システム ・推進装置制御システム ●貯蔵タンク群 ・酸素/水素/メタン貯蔵タンク ・水貯蔵タンク <動力/推進システム区画> ●動力区画 ・原子炉 ・ラジエーターパネル ・荷電粒子保護用磁気シールド ●推進モジュール ・原子力推進システム4基 |
「楊貴妃」もまた「ディスカバリー」と同様に、木星に向かったあと木星の巨大な運動量で軌道変更し、地球へ帰還するフライバイ軌道を航海します。
時期的には「楊貴妃」の方が「ディスカバリー」より先に地球を出発しました。
とはいえ、出発を急いだのはどちらかといえば「ディスカバリー」の方で、地球/月L2作業ステーションでの「楊貴妃」の建造状況を知った米国が、
「ディスカバリー」の出発を早めるようにと、政治的圧力をかけたというのが実情です。
木星探査船「ディスカバリー」の説明で述べたように、「楊貴妃」はシステムに重大な問題が発生し乗組員は全員死亡しました。
宇宙船はそのまま木星まで飛行し、無人の状態で木星探査を行いましたが、
公式の場では乗組員全員死亡の事実は伏せられ、フェイク画像で乗組員は生きて問題なく生活しているところが全世界に公開されました。
しかしながら、地球に帰還後も乗組員の記者会見は開かれず、その後、「楊貴妃」の木星探査計画はうやむやにされ公式記録から抹消されました。
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<宇宙船「楊貴妃」の飛行コース> ●1.地球を出発 2046年9月、地球を出発し最大加速で木星へと向かう ●2.事故発生 2046年12月、生命維持装置に重大な問題が発生し乗組員は全員死亡。しかしミッションは続行され引き続き木星へと向かう ●3.木星へ最接近 2047年1月、木星へ最接近し木星の巨大な運動量を利用し軌道変更。地球への帰還軌道に入る ●4.軌道変更 2047年11月、地球へ向かうための軌道調整を行う ●5.地球への帰還 2048年12月、地球/月L2作業ステーションに帰還する |
「ディスカバリー」と「楊貴妃」を並べて、大きさとスペックを比較し以下に示します。
(下記図の上が「ディスカバリー」、下が「楊貴妃」)
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<宇宙船「ディスカバリー> ・全長:130m ・全幅:70m ・総重量:2,000,000kg/2,000トン ・乗組員:5名 ・最大速度:52km/s ・最大推進力:1,568KN(160トン) |
<宇宙船「楊貴妃」> ・全長:95m ・全幅:76m ・総重量:1,200,000kg/1,200トン ・乗組員:4名 ・最大速度:55km/s ・最大推進力:1,176KN(120トン) |