核融合燃料生産/輸送一貫体制
木星大気から採取したヘリウム3と水素が、どのような手段で消費地(地球または太陽系内の惑星)に輸送されるか、
ここでは木星から地球への輸送を例として説明します。
核融合燃料生産と、消費地までの輸送は以下の4つの段階を踏んで行われます。
1.木星上層大気からのヘリウム3/水素の採取、精製プラントへの輸送
2.精製プラントから作業プラットフォームへの搬送、輸送用タンカーへの積み込み
3.輸送用タンカーによる、木星から消費地である地球への輸送
4.地球周回軌道作業プラットフォームから、地上への輸送
上記の各段階での作業内容について、図とともに以下に示します。
【段階1】:木星上層大気からのヘリウム3/水素の採取、精製プラントへの輸送
精製プラントから降下した原子力ラムジェット機は、木星上層大気をかすめるように飛行して大気を採取します。
取り込んだ大気は機体内のタンクに蓄積し、規定量になったところで再び上昇し精製プラントに到着します。
タンク内に取り込んだ大気を精製プラントに渡し、次の飛行に備えて機体整備が行われます。
段階1:木星上層大気からのヘリウム3/水素の採取、精製プラントへの輸送 |
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【段階2】精製プラントから作業プラットフォームへの搬送、輸送用タンカーへの積み込み
精製プラント内でヘリウム3/水素のガス分離と精製が行われたのちに、ヘリウム3と水素はカートリッジタンクに充填されます。
カートリッジタンクは連結され、輸送用ダグボートにて作業プラットフォームへと搬送されます。
作業プラットフォームでは、既に待機している輸送用タンカーへとカートリッジタンクの積み込みが行われます。
また、輸送用ダグボートは消費地から運ばれてきた空のカートリッジタンクを受け取り、精製プラントへと搬送します。
段階2:精製プラントから作業プラットフォームへの搬送、輸送用タンカーへの積み込み |
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【段階3】輸送用タンカーによる、木星から消費地である地球への輸送
ヘリウム3/水素が充填されたカートリッジタンクを、輸送用タンカーにより地球へと輸送します。
「核融合燃料輸送用タンカー」の項で述べた通り、輸送用タンカーは木星と地球との間を3か月から半年の期間で航海し、
地球周回軌道上の作業プラットフォームに到着します。
木星へ戻る際には、地球上の消費地で使用されたカートリッジタンクを受け取ります。
段階3:輸送用タンカーによる、木星から消費地である地球への輸送 |
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【段階4】地球周回軌道作業プラットフォームから、地上への輸送
カートリッジタンクを地上へ輸送する際には、シャトルやヘビーリフターが使用されます。
ヘビーリフターは1回の飛行で最大8つのカートリッジタンクを地上へ輸送することが可能です。
地上へと輸送されたカートリッジタンクは、検疫検査が行われたのちに消費場所である発電所や工場等へ輸送(海上または陸上輸送)されます。
数百万キロワット級の発電所であれば、カートリッジタンク1つのヘリウム3/水素で1年間稼働させることが可能です。
空になったカートリッジタンクは、地球周回軌道作業プラットフォームへと輸送され、再び木星へと運ばれます。
段階4:地球周回軌道作業プラットフォームから、地上への輸送 |
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