「そうか・・・・。」
みんなが帰ったあと、理沙と幸子ママは2人だけで24時間開いている近所の居酒屋に行った。
明日は定休日、今日の幸子はいつになくリラックスしているように見える。
「れいなと張り合うのはやめなって言われたよ。そんなつもりはなかったんだけど、でも、どうしてもあの娘を前にするとね・・・・。」
幸子はもう日本酒を2合開けていた。いつもの飲みのペースよりはるかに早いので、3本目を頼もうとした彼女を理沙はたしなめた。
「いいじゃない、明日はゆっくり休もうよ。」
あまりに彼女がハイペースなので、理沙のほうが今日はかなりセーブしていた。「だからって、かなり飲むの早いよ。」
予想通り、幸子はそのあと何合か飲んだが、そのあと一気に眠りについてしまった。
幸子を抱えながら、ようやくのことでタクシーに乗せて、彼女のマンションまで送ってゆく。
ごめんね〜、理沙・・・・・とうなされたようにタクシーの中で幸子はうめいている。
そのあとようやくのことで部屋までつれてゆき、服を脱がせて楽にすると理沙は幸子をベッドに寝かせた。
「ごめんね・・・・・巻き込んじゃって。」
「いいよ、あたしの何倍も苦労しているんだから、今日はゆっくり休んでよ。」
「うれしぃ〜〜〜〜。」
幸子起き上がって理沙に抱きついた。
酒くさい息に気持ち悪くなったが、やがて耳元で幸子のすすり泣く声が聞こえてきたので、理沙は突き放したりせずにしばらくそのままでいた。